憧れのシルバニアファミリー

私にとってシルバニアファミリーは小さな頃からの憧れです。小学生の時に何かの雑誌の付録としてついていた可愛いウサギのお人形が、私が初めて手に入れたシルバニアファミリーでした。


おもちゃは手作りで、という信念を持った両親に育ててられたので私の家にはお友達が持っている流行りの物はほとんどありませんでした。
それはそれで幸せな事でしたが、母が編んでくれた編みぐるみや、父が日曜大工で組み立ててくれた木製のキッチンセットよりもビニール素材の人形や、カラフルなプラスチックのままごとセットが欲しくてたまらなかったのです。
初めて手にしたシルバニアファミリーは、そんな私にとって宝物になりました。フワフワした優しい手触りに、コロンとした形。愛らしい表情。全てが可愛らしく感じられました。あまり既製品は買わない両親でしたが、私が毎日毎日大切そうに持ち歩くので時々着替えのお洋服を買ってくれたり、少しずつシルバニアファミリーシリーズの家具を増やしてくれたりしました。


そうして、私の大切な宝物となったシルバニアファミリーですが、成長するにつれ新たな夢が膨らんだのです。いつか私に子どもができたらまたグッズを増やして一緒に遊ぼうと、まだ見ぬ未来に胸が膨らむ思いでした。


しかしその夢は断念する事となります。今、私には息子が2人。シルバニアファミリーには興味はなさそうです。

諦めきれず、人形をそっと部屋の片隅に置きましたが、乱暴な2人に破壊されそうだったので、泣く泣く諦め姪に譲る事にしました。

姪が大変喜んでくれたので、今は姪にグッズを少しずつ買ってあげる事が私の楽しみとなりました。
世代を超えて大切にできる素晴らしいおもちゃである事を実感しています。